2017年09月28日
「遠州の小江戸」掛塚の文化遺産・津倉家住宅⑰―障子枠の筋交い

一般的な障子の格子の作り方は、縦桟と横桟との交差する場所にホゾを刻み、菓子箱の間仕切りのように嵌め込んで組み立てます。ところが、津倉家の障子格子は、面取りをした桟を使っているため、2コマ分ずつを組子の要領で組み上げてあります。
そのため、見た目がほっそりとし繊細な仕上がりとはなりますが、歪みが出やすいという問題が発生します。その歪みを矯正し、枠の形と障子全体の平面を保つために嵌められたのが、この筋交い。筋交いが嵌められているということが、この障子の桟が組子の技法で作られているという証でもあったのです。
理由を知ってさえいれば、筋交いは決して野暮なものではありません。むしろ、組子であることを知る趣向の1つとして鑑賞しましょう。