› 自然と歴史の中を歩く! › 2017年08月
2017年08月31日
在来種フタバムグラの花
先日「オオフタバムグラで吸蜜するヤマトシジミ」の記事の中で、「せめてヤマトシジミには要注意外来生物のオオフタバムグラではなく、在来種フタバムグラ(双葉葎)にこだわって欲しかったのですが・・・。」と書かせていただきましたが、田んぼでフタバムグラが花を咲かせていました。
近くには、北米原産で要注意外来生物に指定されているオオフタバムグラも咲いていましたが、こうして写真を並べても区別がつきにくいと思います。
でも、実物を見れば、その違いはすぐに分かるはず。オオフタバムグラの花は淡いピンク色ですが、フタバムグラの花は白色です。
近くには、北米原産で要注意外来生物に指定されているオオフタバムグラも咲いていましたが、こうして写真を並べても区別がつきにくいと思います。
でも、実物を見れば、その違いはすぐに分かるはず。オオフタバムグラの花は淡いピンク色ですが、フタバムグラの花は白色です。
2017年08月31日
小さな小さなヒメシロアサザの花
ミツガシワ科の絶滅危惧II類(VU)「ヒメシロアサザ」が咲いていました。
ガガブタによく似た浮葉植物ですが、白い花は4弁だったり、5弁だったり・・・。よほど気を付けて見ないと、花は見つかりません。とにかく、小さな小さな花です。
2017年08月31日
「青谷不動の滝」から小堀谷鍾乳洞へ③―板状節理と向斜軸
「青谷不動の滝」の滝口の岩壁に板状節理が見られます。滝の上を通る道の壁にも同様の節理が。
昭和28年(1953)の地質調査所発行地質図を見れば「青谷不動の滝」付近の岩石は「石英片岩および黒色千枚岩」「チャート及び粘板岩」、ところどころに「石灰岩」層が現れ、赤い曲線の「向斜軸」が描かれています。
「向斜軸」とは「地層が褶曲して谷形になっている部分」のこと。「青谷不動の滝」に到る沢が流れているのは、ちょうど「向斜軸」と一致します。
つまり、辺りに見られる板状節理は地層の左右から大きな力が加わって出来た裂け目。断層部に出来た滝が「青谷不動の滝」というわけでしょうか?
昭和28年(1953)の地質調査所発行地質図を見れば「青谷不動の滝」付近の岩石は「石英片岩および黒色千枚岩」「チャート及び粘板岩」、ところどころに「石灰岩」層が現れ、赤い曲線の「向斜軸」が描かれています。
「向斜軸」とは「地層が褶曲して谷形になっている部分」のこと。「青谷不動の滝」に到る沢が流れているのは、ちょうど「向斜軸」と一致します。
つまり、辺りに見られる板状節理は地層の左右から大きな力が加わって出来た裂け目。断層部に出来た滝が「青谷不動の滝」というわけでしょうか?
2017年08月31日
残暑の葦毛湿原を歩く④―トウカイコモウセンゴケ
葉にある粘毛から粘液を出して捕らえた虫を食べる植物、モウセンゴケの仲間のトウカイコモウセンゴケが小さな花を咲かせていました。
トウカイコモウセンゴケは、白花を咲かせるモウセンゴケピンク色の花のとコモウセンゴケの交雑起源種。「トウカイモウセンゴケ」としているデータもありましたが、ここではトウカイコモウセンゴケとしておきます。
モウセンゴケの花は白色ですが、トウカイコモウセンゴケの花はピンク色。散々シャッターを切ったのですが、辛うじてピントが合ったのもこの程度。花が開くのは午前中だけのようですが、午前10時半では少し早過ぎたのかな?それとも、遅過ぎたのかな?
食虫植物と言うほどに、恐ろしい花ではありません。これだって、木道に這いつくばるようにして撮影したのですが・・・。
トウカイコモウセンゴケは、白花を咲かせるモウセンゴケピンク色の花のとコモウセンゴケの交雑起源種。「トウカイモウセンゴケ」としているデータもありましたが、ここではトウカイコモウセンゴケとしておきます。
モウセンゴケの花は白色ですが、トウカイコモウセンゴケの花はピンク色。散々シャッターを切ったのですが、辛うじてピントが合ったのもこの程度。花が開くのは午前中だけのようですが、午前10時半では少し早過ぎたのかな?それとも、遅過ぎたのかな?
食虫植物と言うほどに、恐ろしい花ではありません。これだって、木道に這いつくばるようにして撮影したのですが・・・。
2017年08月31日
秋風吹く光明山⑧―イワヨモギ
林道光明線で見かけたヨモギの仲間。鳥の羽のような葉が印象的です。写真を撮って、帰宅後に調べたところ、キク科ヨモギ属のイワヨモギらしいことが分かりました。
しかし、問題があります。イワヨモギは北海道だけに自生し、環境省カテゴリでは「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」に指定され、光明山に生育しているはずなどないのです。
さらに調べてみると、イワヨモギは、朝鮮半島、中国、シベリア南部などにも分布しているということが分かりました。そして、その外来イワヨモギが法面緑化に利用され、野生化したのではないかとのこと。
ちょっと不思議な絶滅危惧種です。
しかし、問題があります。イワヨモギは北海道だけに自生し、環境省カテゴリでは「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」に指定され、光明山に生育しているはずなどないのです。
さらに調べてみると、イワヨモギは、朝鮮半島、中国、シベリア南部などにも分布しているということが分かりました。そして、その外来イワヨモギが法面緑化に利用され、野生化したのではないかとのこと。
ちょっと不思議な絶滅危惧種です。
2017年08月31日
汗をかきかき秋葉山⑩―アオフタバラン
前回(7月29日)の秋葉山登拝レポート「2017年夏の朝秋葉&BBQ⑬―アオフタバラン」で紹介したアオフタバランの花の写真は不本意でしたので、今度は気合を入れて撮影しました。
すぐ近くに尻を据えて、肘を着くようにして体を倒し、ほとんど寝そべるような恰好でカメラを近づけてカシャ!
こんなところを誰かに見られたら、脱水症で行倒れになったと勘違いされたかも知れませんが、大丈夫!私は元気です!
いえいえ、アッカンベーしているのは、私ではありません。アッカンベーは、アオフタバランの唇弁。汗はかいても、そんな失礼なことを私はしません!
すぐ近くに尻を据えて、肘を着くようにして体を倒し、ほとんど寝そべるような恰好でカメラを近づけてカシャ!
こんなところを誰かに見られたら、脱水症で行倒れになったと勘違いされたかも知れませんが、大丈夫!私は元気です!
いえいえ、アッカンベーしているのは、私ではありません。アッカンベーは、アオフタバランの唇弁。汗はかいても、そんな失礼なことを私はしません!
2017年08月31日
乳岩・乳岩峡を訪ねる⑬―乳岩のいわれ
「乳岩洞窟」は石灰岩が浸食された鍾乳石が垂れ下がる石灰洞ではありませんが、天井を見上げると、そこにはお椀状の膨らみが見られます。これは、凝灰岩に含まれる石灰分が溶け出したもの。その形を乳首に見立てて付けられたのが「乳岩」の名。
また、洞窟の庇部分が2つに分かれている様子が乳房に似ているからとの説もありますので、いずれにしても「乳岩」「乳岩山」の呼称のいわれは、この洞窟に立たない人には分からないことになります。
ちなみに、「乳岩」と書いて「ちちいわ」「にゅうがん」ではなく「ちいわ」と読みますので、お間違えなく。それにしても、高い所、狭い所が苦手の私ですが、よくぞここまで来られたものです。
また、洞窟の庇部分が2つに分かれている様子が乳房に似ているからとの説もありますので、いずれにしても「乳岩」「乳岩山」の呼称のいわれは、この洞窟に立たない人には分からないことになります。
ちなみに、「乳岩」と書いて「ちちいわ」「にゅうがん」ではなく「ちいわ」と読みますので、お間違えなく。それにしても、高い所、狭い所が苦手の私ですが、よくぞここまで来られたものです。
2017年08月30日
「青谷不動の滝」から小堀谷鍾乳洞へ②―「不動の滝」と「昇り龍」
「不動滝」や「不動の滝」など、「不動」の名が付けられた滝は日本中にたくさんあります。「新・浜松の自然100選」で「龍山の不動の滝」として指定された「瀬尻の不動の滝」をはじめ、「青谷不動の滝」と同じ阿多古七滝の「倉沢不動の滝」、天竜区横山の「白瀧不動の滝」など。
「不動」とは、もちろん真言密教、天台密教や修験道の守護神、不動明王のこと。「不動の滝」の名がすべて、滝に打たれながらお経を唱える滝行に由来しているわけではないとは思いますが、そこ暮らす人々にとっては、自然がもたらしてくれる水に感謝し、崇拝する気持ちが込められた名であるに違いありません。
流れ落ちる滝のすぐそばには、曲がりくねった木が1本。幹が捻じれ、それでも空を目指す様は、まるで昇り龍のよう。「青谷不動の滝」の新名所を発見した思いです。
「不動」とは、もちろん真言密教、天台密教や修験道の守護神、不動明王のこと。「不動の滝」の名がすべて、滝に打たれながらお経を唱える滝行に由来しているわけではないとは思いますが、そこ暮らす人々にとっては、自然がもたらしてくれる水に感謝し、崇拝する気持ちが込められた名であるに違いありません。
流れ落ちる滝のすぐそばには、曲がりくねった木が1本。幹が捻じれ、それでも空を目指す様は、まるで昇り龍のよう。「青谷不動の滝」の新名所を発見した思いです。
2017年08月30日
残暑の葦毛湿原を歩く③―ミミカキグサとホザキミミカキグサ
黄色い花を咲かせる可愛らしいミミカキグサは、全国32都府県で「絶滅危惧種」の指定を受けている希少種。ミミカキグサの名は、花が終わった時の姿が「耳掻き」に似ているからと聞けば、何だか親しみやすく感じてしまいますが、「タヌキモの仲間の食虫植物」と聞くと、今度はちょっと怖くなって来ます。
この美しい花が、一体どうやって虫を捕食するのでしょうか?
いえいえ、ミジンコなどのプランクトンを捕食するのは花ではなくて、主に地下茎の捕虫嚢。しかも、光合成をする能力もありますので、虫だけを食べて生育している悪魔のような植物ではありません。
近くには、全国33都府県で「絶滅危惧種」、ピンク色の花を咲かせるホザキミミカキグサも咲いていましたが、どちらもピントを合わせるのはかなり難しく、これが精一杯でした。
この美しい花が、一体どうやって虫を捕食するのでしょうか?
いえいえ、ミジンコなどのプランクトンを捕食するのは花ではなくて、主に地下茎の捕虫嚢。しかも、光合成をする能力もありますので、虫だけを食べて生育している悪魔のような植物ではありません。
近くには、全国33都府県で「絶滅危惧種」、ピンク色の花を咲かせるホザキミミカキグサも咲いていましたが、どちらもピントを合わせるのはかなり難しく、これが精一杯でした。
2017年08月30日
秋風吹く光明山⑦―ヒヨドリバナで吸蜜するサカハチチョウ
吸蜜のためヒヨドリバナにやって来たのはサカハチチョウの群れ。もちろん黒字に白い八の字の夏型ばかりですが、ここまで群れているところを見たのは初めてです。
ヒヨドリバナはフジバカマの近似種なのですが、フジバカマほどの人気はありません。それでも、自生のフジバカマは「準絶滅危惧(NT)」に指定されるほど数を減らしていますので、蝶たちの間ではヒヨドリバナもなかなかの人気のようです。
「新・浜松の自然100選」の指定名は「光明山遺跡からの眺望」ですが、私が見たのは「光明山の蝶坊」。サカハチチョウも逆さになれば縁起の好い末広がりの八の字です。
ヒヨドリバナはフジバカマの近似種なのですが、フジバカマほどの人気はありません。それでも、自生のフジバカマは「準絶滅危惧(NT)」に指定されるほど数を減らしていますので、蝶たちの間ではヒヨドリバナもなかなかの人気のようです。
「新・浜松の自然100選」の指定名は「光明山遺跡からの眺望」ですが、私が見たのは「光明山の蝶坊」。サカハチチョウも逆さになれば縁起の好い末広がりの八の字です。