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2020年05月29日

2020年初夏、新宮池から春埜山へ⑭―狼型の狛犬

春埜山「御真殿」 そして、「遠州磐田郡 福田講中」奉納の金燈籠の次に気になるのは、やはり、「御真殿」前を護る狼型の狛犬。こちらを奉納したのは「駿河國安倍郡長田村講中」で、今回も狛犬の台座に刻まれた読みにくい字を読んでみたところ「大正元年蒞改元記念 爲國家安泰獻納者也」とありましたので、西暦1912年の建立であるのは間違いありません。

狼型の狛犬
狼型の狛犬

 滅多には見ない「蒞」の字は「臨(のぞむ)」の意味。気になる青緑色の石は焼津市浜当目付近で採石された「当目石」と呼ばれる緑色凝灰岩(アルカリ玄武岩)ではないか、と教えていただきましたが、まだ、確認はできていません。近いうちに確認に出かけることにします。「建設主任 小川昭造」「石工主任 守屋瀧造」と刻まれた文字が読めるところから、信州・高遠石工の出向きによる作品と思われます。

手水鉢 このほか、春埜杉上の冠木門(かぶきもん)にある手水鉢、あるいは線香立てにも「春埜山駿河參拜講」と刻まれ、東や南から山を越えて春埜山を参拝しに来た人が多くいたことが推察されます。

 しかも、狼型狛犬の足元に積み上げられているのは、浜で拾ったと思われる石。これらは漁船や廻船など海に関わる人たちが春埜山を航海の目印にしたためかとも思ったのですが、むしろ、海の向こうからやって来る疫病を怖れ、山犬(狼)の霊験にすがったと考えるのが自然に感じました。

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