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2018年02月19日

山住神社を訪ねる①―牙が生えた山犬

山住神社随身門 標高1107メートルの山住峠近くに鎮座する水窪の山住神社。かつて、武田勢に追われた徳川家康が山住に逃げ込んだ折、山犬の声が山全体に響き渡り、武田の軍勢を追い払ったとの言い伝えが残っています。

 そのため、神社は「三つ葉葵紋」を使うことを許され、鳥居をくぐると迎えてくれるのは、狛犬ではなくて山犬。ちょっと見た目には可愛らしい犬のようですが、口元からは2本の牙が覗いています。

山犬型の狛犬
山犬型の狛犬

山住神社の護符 山犬とは肉食の狼のこと。ニホンオオカミが絶滅してしまった現在としては、家康と山犬の昔話など、架空の作り話のように考えてしまいますが、明治初期までの日本には、ニホンオオカミは間違いなく棲息していた動物。

 近くの竜頭山や秋葉山には修験者が回峰し、山住神社も本地垂迹の山住大権現を本尊として祀っていました。そこは、住民が居住する山里よりもずっと狼に近い場所。全国的にも数が少ない山犬=狼信仰の聖地、春埜山と山住神社が北遠にあるということは、もっとPRして良いのではないでしょうか?

 2頭の山犬は、ともにキリリと口を閉じた吽形。眼光鋭く睨み合っています。



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