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2019年11月03日

北遠の庚申信仰⑦―髪の毛を鷲掴みされる「ショケラ」

ショケラ 現在でも「庚申待ち」が行われているのかどうかは分かりません。「庚申塔」も風化したものが多いのですが、浜松市天竜区水窪町向市場の祠に納められているこの庚申塔は、建立当時の様子が状態良く保存されている珍しいものです。

 そもそも、庚申の夜の男女同衾はタブーとされていました。もしも守らないと、生まれて来た子どもは石川五右衛門のような大泥棒になるとされ、しまいには庚申の日に生まれた子までそう言われるようになってしまいました。それを避ける方法は、ただ一つ。生まれた子どもに「金」の付いた名前をつけること。慶応3年1月5日、庚申の日に生まれた夏目漱石は、本名「金之助」と命名されたのは有名な話です。

 つまり、庚申の夜には、○○○○など考えず、寝ずに起きていれば良いのです。このタブーを破ってしまえば・・・?

 青面金剛に髪の毛を鷲掴みにされ、「懲らしめるぞ!」と脅されているのが「ショケラ」と呼ばれる女性の姿。「ショケラ」が何者なのかについては諸説あり、はっきりとは分かっていないようですが、とにかく乱暴な扱い方です。青面金剛に髪を掴まれている女性は、着物姿で両手を合わせて許しを請うているように見えます。

 今の時代にこんなことしたら・・・?2019年のこの後の庚申日は11月19日(火)です。

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