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2020年09月18日

磐田市の万葉歌碑を訪ねる⑥―今之浦文学碑

 整備事業の最中で足場の悪い「今之浦公園」の中を歩き、「今之浦文学碑」の前へ。文学碑に刻まれているのは、「万葉集巻八 遠江守桜井王奉天皇歌」は「九月(ながつき)の その初雁能(の)使いにも 念(おも)ふ心は 聞え来ぬかも」(巻8-1614)と「聖武天皇返歌」は「大之浦の その長浜に寄する浪 寛(ゆた)けく君を 念(おも)うこの頃」(巻8-1615)の2首。

2020年9月の「今之浦文学碑」
2020年9月
2019年6月の「今之浦文学碑」
2019年6月

 その他にも「東関紀行(鎌倉時代) 浪の音も 松の嵐もいまの浦に 昨日乃里の名殘りをぞきく」「覧富士記 堯孝法印(江戸時代) 残る日も いり海ちかく みえてけり この夕暮れのいまの浦波」「石川依平(江戸時代 浦の名は今は昔の面影を 穂波に見せて 秋風ぞ吹く」の歌も。

 かつて「いり海ちかく みえてけり」だった今之浦も、江戸時代には海岸線が南下し、今之浦川に「今は昔の面影」を残すだけとなってしまったのです。それでも、昭和の中頃までは、近くに材木置場があったと聞いていますし、これが今之浦。「今之浦文学碑」に刻まれた5首の歌が、それを証明しています。


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