2020年03月20日
東海道・由比宿を歩く⑨―船枻造りと降り懸魚
東海道の宿場町だった由比の面影は、町家(商家)の千本格子や蔀戸(しとみど)などのほか、船枻(せがい)造りや降り懸魚(くだりげぎょ)にも残されています。
ここではあえて船枻造りとしましたが、これはもちろん出桁造と同じ。梁または腕木を側柱筋より外に突出して、その先端に桁を出した構造で、軒を深く前面に張り出した建築です。「船枻」とは和船の両側の舷渡した板のこと。港町の由比には、かつての掛塚と同じように船大工が多くいたと思われますので、船枻造りの呼び名が相応しいかも知れません。
そして、突き出した腕木に乗せた桁の木口を隠す飾りが降り懸魚。雨に濡れて腐るのを防ぐための工法で、寺社建築に見られる妻飾りとの懸魚と同じ役割です。
ここではあえて船枻造りとしましたが、これはもちろん出桁造と同じ。梁または腕木を側柱筋より外に突出して、その先端に桁を出した構造で、軒を深く前面に張り出した建築です。「船枻」とは和船の両側の舷渡した板のこと。港町の由比には、かつての掛塚と同じように船大工が多くいたと思われますので、船枻造りの呼び名が相応しいかも知れません。
そして、突き出した腕木に乗せた桁の木口を隠す飾りが降り懸魚。雨に濡れて腐るのを防ぐための工法で、寺社建築に見られる妻飾りとの懸魚と同じ役割です。
それにしても、船枻も懸魚も由比漁港にぴったりの建築工法名です。