2017年12月30日

遠州横須賀の町歩き㉔―欄間の風景

横須賀湊の透かし欄間 清水家の離れ座敷の透かし欄間には、富士山と船が停泊した湊の風景が彫られています。

 船が停泊しているのは、おそらくかつての横須賀湊。船の帆は下ろされ、1本の帆柱を支える3本の綱が張られていますので、廻船に使われた弁才船ではないでしょうか?

 富士山の形は誰でも一目で分かりますが、気になるのは前面にたなびく雲のようなもの。もしかしたら、これは宝永4年(1707)の宝永大地震によって引き起こされた大噴火の煙かも知れません。

宝永大噴火の透かし欄間 横須賀湊がその機能を失ったのは、宝永大地震の影響。地震の地殻変動によって地盤が隆起し、入り江が干上がったのが原因でした。

 廻船問屋だった清水家の欄間に彫られているのは、忘れられない横須賀湊と忘れてはいけない宝永大噴火の風景のようです。

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