2017年12月03日

第12回浜背負い祭り⑮―ヤマヤ醤油

津島神社 「第12回浜背負い祭り」のメイン会場の1段上、道路脇にあるかなり急な石段を上ると、津島神社の祠と竿の長い石燈籠が建てられています。

 燈籠の竿部に刻まれた文字は、正面には「登り水窪信州道」、右に「下り秋葉山濱松道」、左に「浦川三河道」。この燈籠は道標を兼ねているのです。

「∧や」の屋号紋 裏面には「∧や 醤油醸造元 濱松市成子 ○○○○」と刻まれ、この燈籠を奉納したのは、浜納豆で知られるヤマヤ醤油さんのことと思われます。

古い写真 西渡で撮影された古い写真(一部を拡大)の中に、「∧や ヤマヤ味噌」「味噌 ∧や 醤油 ヤマヤの店」の看板を掲げている店が写っています。この看板もおそらく同じヤマヤ醤油さんのもの。

 醤油造りに塩は欠かせません。そして、何よりも醤油醸造元の奉納による道標が建てられているということは、八丁坂がかつての「塩の道」であることと無縁ではないはず。道標が建てられたと思われる大正以降には、この道を塩が運ばれたという歴史はないと思いますが、人々の間では信州街道は「塩の道」として知られていたという証拠ではあります。

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