2019年11月18日
浜松・天竜区「浜背負い祭り」、歴史刻む 見物客見納め

同地区では江戸時代から昭和初期ごろまで、住民が「浜」と呼ぶ船着き場に届いた生活物資を信州街道「塩の道」の急坂(長さ約900メートル)を登って荷継ぎ場に運ぶ「浜背負い」の仕事があった。祭りは浜背負い文化を地域活性化に生かそうと、1995年から隔年で開かれてきた。
時代行列では、住民や市内外の参加者ら約60人が商店通りを練り歩いた。神楽舞を先頭に物資運搬で活躍した馬、米俵や酒だるを積んだ大八車を引く男衆らが次々に登場。女衆はもんぺ姿で背負子(しょいこ)に荷をくくり付けて歩いた。同地区出身の女性(26)は静岡市から帰省して行列に初参加。「背負子は固くて背中が痛かったのだなと、当時の苦労を初めて感じた。最後に参加できてよかった」と故郷の歴史に理解を深めた。
地区の人口は20年前の半分にも満たない約400人で、高齢化率は約70%。担い手不足に悩んだ水本作一実行委員長(80)は「寂しいという住民の声が多く苦渋の決断。町の若い世代を中心に今後、浜背負いの文化に注目した活動が生まれてほしい」と話した。(「静岡新聞」より)
「寂しい」というのが、地域住民から発せられる言葉。正直な気持ちだと思います。「浜背負い祭り」じゃなくてもいいのですが、住民たちが笑顔で言葉を交わす行事が地域には必要。ぜひ、負担がかからない新しいイベントを始めてください!期待しています!