› 自然と歴史の中を歩く! › 出かけよう!北遠へ › 歴史・産業遺産・寺社・文化財 › 「さくま郷土遺産保存館」で学んだこと㉒―「虫入り」「金物節供」

2020年02月03日

「さくま郷土遺産保存館」で学んだこと㉒―「虫入り」「金物節供」

「虫入り」「金物節供」の解説 「さくま郷土遺産保存館」に掲示されていた解説です。

◆虫入り(5月6日)

 小麦のコウセンを作り、唱え言をしながら家のまわりに撒いて長虫除けする。そのときの唱え言は「ナガムシ、ナガムシここより入るな」というものです。また体にぬるとか、なめることによってナガムシからのがれるといいます。


 「ナガムシ」とは、「長虫」。蛇、ミミズ、ムカデ、トカゲなどのことを指しているらしく、特にマムシが一番恐れられていたのは確かなようです。

◆金物節供(5月8日)

 この日をカマドメ・クワドメまたは“とも休み”“茶休み”といい、農作業を一日休みました。伝承では、この日をヨウダチ様の日といい、畑の出て働くと、その年は夕立が来ないとて畑仕事を忌(い)んでいます。


 「鎌止め」「鍬止め」とは、農作業をお休みする日。「ヨウダチ様」とは「夕立様」の意味と思われます。夕立には雷がつきものですから、「鎌」や「鍬」などの金物を嫌って農休みとしたのでしょう。

 これらの習俗を、旧暦で考えてみてください。「端午の節供」は「梅雨入り」の時期と重なります。農作業の時には、マムシに気をつける必要がありますし、雷除けには金物を供養する必要があったのではないでしょうか?

 【関連記事】「さくま郷土遺産保存館」で学んだこと⑰―大鋸(おが)

 【関連記事】「さくま郷土遺産保存館」で学んだこと①―「釜の神様」のお帰り


同じカテゴリー(出かけよう!北遠へ)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
「さくま郷土遺産保存館」で学んだこと㉒―「虫入り」「金物節供」
    コメント(0)