2019年01月09日
「さくま郷土遺産保存館」で学んだこと④―道具の年取り

農家にとっては鍬(クワ)や鎌(カマ)が、山の仕事に携わる家にとっては斧(ヨキ)や鋸(ノコギリ)などが、生活を支えてくれる道具でした。日頃、酷使しているこれらの道具たちに感謝を表わす行事が「道具の年取り」。道具を揃えて祀りました。「さくま郷土遺産保存館」で、「道具の年取り」の展示を見つけ、忘れかけていた大切な気持ちを思い出したような気がしました。
道具は、きれいに洗って床の間や縁側に並べ、お餅などをお供えして「道具の年取り」をお祝いしました。働き者の道具たちも、「小正月」には骨休み。「どうぞ、ゆっくりとお休みください」というわけです。
あって当然の道具たち。普段、感謝の気持ちも感じなくなってしまいましたが、昔の人たちは、道具への感謝も忘れてはいませんでした。