2019年01月07日

2019年、正月の久能山東照宮④―楼門

楼門 一ノ門を過ぎ、もう少しだけ上がると、そこに現れるのは極彩色の楼門。解説看板には「元和三年の建造である。」とされていましたので西暦1617年。今から402年前に造立された国指定重要文化財です。

「東照大権現」の額 「前面に後水尾天皇の御宸筆『東照大権現』の額が掲げてあるので勅額御門とも称する。」ともあり、後水尾天皇とは、2代将軍・徳川秀忠の末娘の和子を嫁にとることにより、徳川家と血縁関係となった天皇です。

 楼門全体は朱に塗られ、極彩色に彩られた蟇股の彫刻が飾り立てていますが、正面中央の青い動物は獏(ばく)です。

蟇股の獏 熊の身体に、象の鼻、犀の目、牛の尾、虎の脚を持つと言われている獏は「悪夢を食う」動物として知られていますが、獏の食料は鉄や銅で、世の中が乱れている時は食料である鉄や銅が武器になってしまうので、武器を必要としない平和な時代にしか生きることができない動物であるともされているのだそうです。

 つまり、徳川家康を祭神とする久能山東照宮の門は、平和への祈り。265年の平和が続いた江戸時代に成熟したことにより、日本は明治以降に爆発的発展を遂げることができたのです。

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