2018年12月03日

久能山東照宮を訪ねる⑧―唐門の彫刻

唐門 唐破風を持つ門「唐門」とは中国伝来と思いがちですが、唐破風は鎌倉時代に生まれ、安土桃山時代に隆盛期を迎えた日本独特の建築様式。全体に白・黒・金・朱・群青・緑青・黄土で彩色され、各所に手の込んだ彫刻が施されています。

団扇型の松 彫刻の中には、私が気になる団扇型の松も。最初は曽布川藤次郎のオリジナルと考えていたデザインでしたが、藤次郎の師匠に当たる鈴木傳重郎にも、さらには諏訪立川流や房州後藤流にも同じ松が見られました。



唐門の彫刻
唐門の彫刻

 では、団扇型の松は、江戸後期から明治期にかけての流行か、とも考えたのですが、自説は脆くも崩れ去りました。久能山東照宮を建てた大工棟梁の中井正清は、400年も前にこの団扇型の松を彫っていたのです。

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