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2018年06月26日

川袋・八雲神社の狛犬⑤―彫刻家・渡辺長男のデザイン

「原型 渡辺長男 彫刻 村石好文」の文字 では、こんな狛犬を造ったのは誰だったのでしょう?

 向かって右の狛犬の台座の裏側に「原型 渡辺長男 彫刻 村石好文」と刻まれた文字が。「村石好文」については定かではありませんが、渡辺長男(おさお)(1874~1952)と言えば、東京日本橋の欄干の麒麟と獅子のブロンズ像を造ったことで知られる有名な彫刻家です。

巻き上がった尻尾 渡辺長男は日本古来の彫刻にとどまらず、西洋彫刻にも通じていましたので、狛犬の原型を粘土で作り、それを基に「村石好文」が彫り上げたものと考えられます。

 これが、八雲神社の狛犬が西洋風に仕上げられている理由。大きく開いている阿形の口、巻き上がった尻尾が背中から離れて仕上げられている点も、石製の狛犬としては珍しい仕上げとなっています。

伊豆石の狛犬
伊豆石の狛犬

 本殿前の伊豆石製と言われる狛犬が注目されている八雲神社ですが、拝殿前の狛犬は、あの渡辺長男がデザインした希少なもの。近くにありながら、今まで気づくことができませんでした。

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