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2017年12月09日

光明寺の境内散策⑤―イノシシの背に乗る「摩利支天」

光明山由来書 かつては光明山頂にあった山岳宗教の寺院「光明寺」の本尊は虚空蔵菩薩、奥の院の祀られていたのが「摩利支天(まりしてん)」でした。「摩利支天」はイノシシに乗っているとされていることから、そんな「摩利支天」の姿が山東の光明寺の「光明山由来書」に描かれていました。さらに、現在の「摩利支真天」を祀るお堂の前には、狛犬ではなく「狛猪」が。

 昭和14年(1939)に「光明寺」を訪れて、この「狛猪」を見た種田山頭火は、自身の「其中日記」に、次のように書いています。

狛猪 四月三十日 晴、曇、雨、秋葉山麓。

 身心軽快、早朝をふみしめて立つた。

 光明山参拝、祭神は摩利支天、近く山奥から人里近くお出ましになつたらしい、それも時代のせいだ、豚の石像は珍らしかつた(豕だろう)。


種田山頭火の句碑 そして、「山のよさをみずのうまさをからだいつぱい」「道しるべ立たせたもふは南無地蔵尊」の俳句を詠んでいるとのことで、境内には句碑が立っています。

 意外に思われるかも知れませんが、「摩利支天」を祀る寺院には「狛猪」を見かけることがよくあるようです。

 でも、「狛猪」がお堂を守っているのは、不思議な光景。近くには、本物のイノシシの足跡がたくさん付けられていました。





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