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2018年04月22日

続・原田久吉翁の面影を探る⑩―功績碑

功績碑 原田久吉翁銅像は失われてしまいましたが、その隣りに建てられた功徳碑は現在も残っています。これまで、その碑文を紹介してはいませんでしたが、ここでその内容を披露します。

   原 田 久 吉 翁 功 績 碑

能く言ふ者多く能く行ふ者少し蓋し堅實の人にあらせれは能はさるなり能く財を聚むる者多く能く財を散する者少し蓋し仁侠の士にあらされは能はさるなり原田久吉翁は靜岡懸遠江國豊田郡中部村の産なり安政の初江戸に出て萬延の頃居を横濱に移し爾來苦勤勉家益富む翁夙に教育の普及を慮り郷里の學童比年倍蓰し校舎の狭隘を告くるを憂ひ増築或は新築をなすこと数回又横濱に於ける育英の為め金品を寄附せり翁深く交通の發達に留意し佐久間中部間古來道路険惡にして行旅の困難を慨き鋭意原田新道を開鑿す從来浦川村より中部村に達する天龍川流域は僅に小舟を通するのみ一朝風雨あれは忽ち來往杜絶するを撼み獨力鐵橋架設を計畫し約六十有餘間の原田橋を架し尋て河内川に第二原田橋を架す其運輸の利便氏衆の幸福多大にして惠澤真に永久不滅なり翁素より敬神信佛の志篤く神社佛閣の建設慈善救濟戰時恤兵罹災救恤等に盡せる事多し嗚呼翁の如きは堅實能く行ふの人を謂ふへく仁侠能く財を散するの士を謂ふへし其薫陶偉大にして實に測り知るへからす翁今年八十有六尚壮健福壽兼備り家運愈隆盛に子孫繁榮誠に積善の致す所なり村民其徳を敬慕し壽像を建て其功績を石に勤して以て世に傳ふを云爾

 大正十一年十月   東都  遜軒貝原兼撰并書
           横濱  石工露木宗吉


 いかがでしょうか?見慣れない旧字が使われてはいますが、内容は難しくはありません。分かっていただけたでしょうか?

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