2017年12月19日

八丁坂を登る⑮―お犬様

明光寺峠の石造物 明光寺峠からの帰り道、舗装道路脇にある「お犬様」を訪ねました。

 「お犬様」があるのは、明光寺下の峠のカーブ。3基並んだ石造物の真ん中が「お犬様」。左右の2基は自然石に何か文字が刻んであったと思われますが、風化が激しく読み取れません。「お犬様」は舟形光背に浮き彫りにされています。

お犬様 北遠には、山住神社や春埜山大光寺などのような山犬に対する信仰が残っています。おそらく、その背景には、有害鳥獣から農作物を守る山の神の化身として肉食の狼(山犬)を神の眷属、使徒として崇める気持ちがあったと想像されます。

 そして、秋葉街道として賑わった明光寺峠に「お犬様」が建てられた理由ですが、山犬信仰の山住神社へ導く道標の意味もあったのではないかと考えます。

鮎釣 「お犬様」に刻まれているのは、獰猛な狼や山犬とは違い尻尾を丸めた愛くるしい犬。これでは、熊やイノシシを撃退してくれそうにはありませんが・・・?

 「お犬様」の先を瀬戸の集落に向かって歩く途中、水窪川を挟んだ対岸の高所集落である鮎釣が、手が届きそうなくらい間近に見えました。

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