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2017年06月24日

天竜川の水に感謝⑭―高木分水工

高木分水工 さて、磐田南部に広がる平野部に、天竜川から引き込まれた水を行き渡らせる用水路を見て来ましたが、我が家周辺でも農業が衰退し、耕作放棄地が目に付くようになり、人工物で自然にインパクトを与えることに対する批判的な考えも湧いて来ています。

 そこで、考えなくてはいけないのは、私たちが住む里山は、すでに「手つかずの自然」ではないということ。天竜川の水の恵みを受けることにより、自然との共存を図って来た磐田用水は、400年も前から私たちの人口増加を支えて来ました。

 元来、里山の農耕文化とは、自然との関わりの中で培われて来た知恵。山からは薪や炭などの燃料を得、川からは飲み水や灌水用の水を得て来ました。時として、暴れる自然の驚異に苦しめながらも、封じ込めるのではなく共存という形で、より良い関係を保って来ました。

高木分水工 考えてみれば、川が海へと注ぐ河口部の平野は、元々川が運んだ土砂で造られたもの。自然の傾斜が緩やかに水を流していますので、降雨による急激な流量増加さえ押さえることができれば、有効な利用が可能です。

 我が家近くに天竜川の水を流しているのは、磐田用水の高木幹線。寺谷幹線とは高木分水工で分かれ、天竜川左岸堤防に近い地域の水田を潤しています。




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Posted by AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん at 04:39│Comments(0)歴史・産業遺産・寺社・文化財
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