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2020年06月13日

春埜山の狼型狛犬のルーツを探りに焼津へ⑪―浜当目の「神の岩」

「神の岩」 浜当目海岸にある堤防の上に立って駿河湾を見やると、コンクリートブロックの向こうに、小さな岩礁が見えました。浜当目には、ここに流れ着いた漂着神が、那閉(なへ)神社の祭神である八重事代主命(やえことしろぬしのかみ)、いわゆる恵比寿様だったという言い伝えが残っているのだそうです。

「神の岩」 八重事代主命は当初、「神の岩」と呼ばれるこの岩礁に流れ着いたのですが、大波によって岩が崩壊したため、当目山(虚空蔵山)の急崖に空いた「御座穴」に籠り、その後、やがて当目山に遷座したというのが言い伝え。

「南無八大龍王眷属亀之霊供養墓」 堤防の内側にある「南無八大龍王眷属亀之霊供養墓」を見ても分かるように、浜当目海岸にはウミガメの漂流死体が流れ着くことがあり、地域の人たちはウミガメと漂着神である恵比寿様とを重ね合わせたのです。

 遠目にもよく目立つところから当目山(遠目山)とも呼ばれている虚空蔵山は、沖合で漁をする漁師たちの目印であり、神が依り坐す神体山。当目山は運搬に有利な海に面した立地。切り出された当目石は、単なる石材ではなく、神が宿る神聖な石でもあったのです。

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