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2020年06月05日

春埜山の狼型狛犬のルーツを探りに焼津へ③―海底火山起源の緑色凝灰岩

「那閉神社の常夜燈」 さて、「那閉(なへ)神社の常夜燈」の石に顔を近づけてよく見てみると、春埜山大光寺の狼型狛犬と同じ青緑色のダナイト(カンラン石の集合体)のノジュール(かたまり)が目につきます。岩石の種類を特定するのは難しいのですが、これが海底火山起源の緑色凝灰岩(アルカリ玄武岩)の「当目石(とうめいし)」だとすれば、大光寺の狼型狛犬も同じ「当目石」。間違いありません。

 しかも、「那閉神社の常夜燈」は高遠の「旅稼ぎ石工」の作品だと分かっています。だとしたら、大光寺の狼型狛犬に刻まれた「建設主任 小川昭造」「石工主任 守屋瀧造」の2人は、たまたま名が似ているだけではなく、「高遠石工」と言い切ってもよいと思います。

春埜山大光寺の狼型狛犬の石
「那閉神社の常夜燈」の表面

 2枚の写真を見比べてください。向かって左が春埜山大光寺の狼型狛犬の石で、右が「那閉神社の常夜燈」の表面。「那閉神社の常夜燈」については「当目石」を使ったと解説されてはいませんでしたが、この後に登った当目山(虚空蔵山)の石段や山頂にある「香集寺の石燈籠」は当目石製とされていましたので、大光寺の狼型狛犬は「当目石」を使い「高遠石工」が造ったものに違いありません。




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