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2017年08月03日

磐田市川袋の秋葉山常夜燈④―立川流?後藤流?

「松に鳥」 小栗岩十が彫ったという野崎の秋葉山常夜燈の彫り物を見ると、松の枝の意匠に明らかな違いが見られます。切妻屋根の妻側、屋根のすぐ下を飾る「松に鳥」の松は団扇型ですが、連子窓上の彫刻の松は皿型です。

 この彫刻の題材は「竜と玉巵弾琴(ぎょくしだんきん)」。中国の伝説の女性・玉巵が優雅に琴を弾く姿を龍が眺めているという図柄。

「竜と玉巵弾琴」 この松の形と言い、「竜と玉巵弾琴」の題材と言い、これは諏訪立川流の意匠とは考えにくく、むしろ房州後藤流?掛塚まつり屋台彫刻、本町の「鞍馬の牛若丸」や大当町の「二見ヶ浦」は後藤岩五郎によるものとのことですので、「遠州の小江戸」と呼ばれるほど江戸文化との交流が大きかった掛塚湊の宮大工の間には、名古屋の彫長一門を含め、全国各地の影響がもたらされましたので、この彫り物もその証ではないでしょうか?




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