2017年04月14日
旧田代家住宅を訪ねる⑦―日下部鳴鶴書の掛け軸


日下部鳴鶴とは、座敷の長押に掲げられている扁額「山水含清暉」を書いた巌谷修(一六)とともに、「明治の三筆」と呼ばれた書家。中国書法を学び日本の書法に取り入れ、近代書道を確立した一人と評価されています。
漢詩は「奇」「詩」「碑」と韻を踏む七言絶句。解説版に「田代家から見た鹿島の景色をたたえる詩」と書かれていますが、「耶馬溪」は頼山陽が名付けた大分県の渓谷の名ですから、暴れ天竜を日本三大奇勝の「耶馬溪」に例えた詩かも知れません。