2019年11月03日
秋本番間近の竜頭山と天竜スーパー林道④―「一杯水」
この「一杯水」は、本願寺再建の用材を求めて、南信州の遠山まで出かけた僧が寛政10年(1798)に著した紀行文「遠山奇談」にも、「一盃水」として紹介されています。
その記述によれば・・・
「是まで水一滴もなし。しかるに此巌の平なる所に一盃水という麗水あり。よにもて扱ふ摺鉢やうの凹にて麗水をたたへたり。ここにて人々休息、手にむすびてのみほすに、暫して、又もとのごとく一盃にたたへ湧といへども少しもあふるることなし。此ゆへに此名あり」
石碑の下に降りると、そこには水が湧いている場所が。その量は多くはありませんが、尾根道を歩く秋葉道では貴重な湧き水です。