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2019年07月06日

天竜川のプロペラ船④―「遠州秋葉自動車時間表」

遠州秋葉自動車時間表 磐田の佐口行正さんから届いた「遠州秋葉自動車時間表」―二俣⇔中泉、二俣⇔西川、二俣⇔犬居、二俣⇔掛川、二俣⇔笠井のバスの発車時刻のほか、飛行艇の時刻表が掲載されています。飛行艇とは、大正11年(1926)5月10日に就航が開始された天竜川のプロペラ船。「時間表」からは、興味深い事実が見えて来ました。

 飛行艇は、創業当初は1日1往復だったのが、大正12年(1927)には、2隻で1日2往復、特別の時は3往復となったはず。始発は「西渡發」が「午前八時三十分」、「鹿島發」が「午前九時二十分」。「下り2時間、上り3時間」と聞いていましたが、「時間表」から読み取る限りでは・・・

 「鹿島發午前九時二十分」の船に乗ると、「西川寄航 十一時〇分發」となり、この船が「西渡發午前十一時五十分」の下りになると考えると、上り片道の所要時間は「2時間30分」となります。

 逆に、「西渡發二時三十分」の船に乗ると、「西川發午後三時二十分 鹿島着約四時二十分」となり、下りの所要時間は「1時間50分」。

 「下り2時間、上り3時間」とは、少し違っているようです。

飛行艇のプロペラ さらに、「北遠のバス路線延長により大井まではバスが通うようになり、昭和6年(1931)からは鹿島~西渡の運航は廃止され、西渡~中部の約1里程だけを運航するのみ」とされていたはず。ところが、この「昭和六年十二月改正」と記されている「時間表」には、「鹿島發」「西川發」の上りと、「西渡發」「西川發」の下りの時刻が記されているだけで、「中部」までの運航が記されていません。

 これが、「遠州秋葉自動車時間表」から見えて来た疑問。果たして、その真実は・・・?

 左上の写真は、『龍山郷土文化保存伝習施設』に展示されていた、実際の飛行艇に使用されいたプロペラです。



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