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2017年06月23日

遠州森町・天宮神社を訪ねて③―ナギとサカキ

ナギの木 天宮神社のご神木のナギは雌雄異株。県の天然記念物に指定されている巨木は雄木で、すぐ隣りに若い雌木が植えてありました。この縁結びにより、花が終われば実が生り、実がこぼれれば若い苗が育ちます。

ナギの木の実 ナギの木は広葉樹のような幅の広い葉を付けますが、分類上はマキ科の針葉樹。湊町で栄えた掛塚では、「なぎ」の名が「凪」に通じることから海上安全の縁起を担いで植えられて来ましたが、葉は縦には裂けても横には千切れにくいことから、「縁が切れない=縁結び・夫婦円満」などのお守りとしても信奉されて来ました。

  また、天宮神社の祭神は田心姫命(たごりひめのみこと)・市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)・湍津姫(たぎつひめのみこと)の九州筑紫国から迎えた宗像三女神。いずれの神も水上交通の安全を司る神であると同時に「道」の神として知られる神。ナギの木が植えられたのは、太田川水運の安全祈願の意味合いがあったに違いありません。

サカキの花 天宮神社のご神木はこの竹柏(なぎ)ですが、神社の神事に用いられる木と言えば、木偏に神と書く榊(サカキ)です。神の国と人間が暮らす世界との「境の木=さかき」が名前の由来との事。

 天宮神社のサカキには、ちょうど花が咲き始めていました。




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