2017年07月07日

北遠の馬頭観音⑬―牛頭観音

牛頭観音 馬頭が乗るはずの頭上には、角のある牛頭が乗っています。

 馬頭観音は、本来は六観音の1つ。観世音菩薩の変化(へんげ)の1つとして、畜生界(道)を支配する仏様です。

 戦国時代には、戦闘用の馬として広まった馬の飼育ですが、近世以降は荷運びの手段、さらには農耕馬として人々の近くにやって来ました。家族同様に育てられ働いた馬は、路傍や農家の厩舎で倒れれば手厚く葬られ、成仏を願って馬頭観音を供養として建てました。

 牛頭観音は本来の変化仏ではありませんが、「明治三十五年九月建之」とあり、今から110年前、山奥の村で死んだ牛の供養のために建てられたものか、あるいは牛頭天王(ごずてんのう)信仰によるものか、いずれにしても珍しいものです。




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