2017年05月14日
新緑の青谷を歩く⑤―田植えが済んだ田んぼ
以前、地元の人から聞いた話によれば、その昔、青谷には田んぼがありませんでした。
現在の青谷の集落は、山と山とに囲まれた狭隘な地ですが、「青谷不動の滝」に続く沢の両側に、狭いながらも田んぼがあります。実は、これは山の土ではなく、豊岡村(現在の磐田市)から運ばれた土とのこと。
江戸時代に田を作ろうとして、豊岡の人たちが1杯幾らで土を背負って来て、松の木を伐って埋めた上に土を乗せ、棚田のように段々の田んぼを造成したのだそうです。
かつての養蚕を伝える農業遺産の桑の木に、赤い実が生っていました。