自然と歴史の中を歩く！

　秋は菊の季節―富幕（とんまく）山にもキク科の花がたくさん咲いていました。一見、よく似た白い菊だけを拾い出しても、リュウノウギク、ノコンギク、キダチコンギク、シブカワシロギクなど。

リュウノウギク	ノコンギク
キダチコンギク	シブカワシロギク

　リュウノウギクのリュウノウとは香料も「竜脳」に似た香りがするからとのことですが、どうでしょう？

　ノコンギクは「野紺菊」ですが、富幕山のノコンギクは白っぽい菊、天竜川の河川敷にも咲いているキダチコンギクは北米原産。細い葉が特徴です。

　浜松市北区引佐町渋川の名が付けられた地域固有種のシブカワシロギクの舌状花はまばら。静岡県と愛知県の県境近く、蛇紋岩地にのみ分布ということで、富幕山にも蛇紋岩が見られます。

　カレンダーの上では年の暮が近づきましたが、いつまでも暖かい日が続く日々。深まる秋を感じに、富幕山に出掛けてみませんか？白い菊が待っていてくれます。