2019年11月26日
鎌田神明宮を訪ねる④―戦争の面影
鎌田神明宮には軍国主義時代の面影も残されています。
社殿へと登る最後の石段脇の石柵の親柱には、向かって右には「奉 日露戦役」、左には「納 凱旋軍人」の文字が刻まれています。2本を合わせれば「奉納 日露戦役凱旋軍人」。
境内右手には「大久保春野の筆跡が残る慰霊碑⑧」で紹介した「日露戰役紀念碑」が立ち、裏面には従軍者の名前がずらりと刻まれていますので、この碑が建てられたと同じ明治40年(1907)10月頃の建立ではないかと思われます。

隣にあるのは「征清紀念碑」。こちらは日清戦争の勝利の記念ですから、少し前の建立。ともに、戦死者を悼んで建てられた第二次世界大戦後の忠魂碑とは違い、戦勝に浮かれる国民の雰囲気を反映しているのでしょう。