2018年04月04日
古い絵葉書「秋葉ダム」②―秋葉ダムの全容

「カラー印刷」と書いて「カラー写真」とはしなかったのは、これらがモノクロ写真に着色したものと思われるため。山はあくまでも緑に、川はどこまでも青く色が着けられ、6門のゲートから流れ落ちる水は白く・・・。

気になる写真は、秋葉ダム下流からの航空写真と思われる1枚。ダムの手前には、現在も残る吊り橋「龍山橋」が写っていますが、ダムのすぐ上流にもう1本の橋が見えています。さて、この橋は一体、何でしょう?
現在、この位置には橋はありませんし、橋台の遺構が川の両岸に残っているのですが、ほとんど気づかれることもありません。これは、ダム建設のために架けられた工事用の橋だったようです。
先日、この遺構を見に、現地に言って撮影したのが、次の写真です。昭和29年(1954)に着工した秋葉ダムは、同33年(1958)に完成しましたので、この橋はその時期に取り壊されたものと思われます。

秋葉ダム前面の景観である。ダムは高さ84米、長さ273.4米、体積515.000立法米総貯水量34,703,000立法米、ダムの向って左側から第一発電所まで径7米長さ4,900米の圧力トンネルで毎秒110立方米の水が導入され又向って右側から手前に見える第二発電所に径5米長さ53米の水圧鉄管によって導水され夫々45,300KW34,900KWの発電を行う。33年7月竣工。
珍しい秋葉ダム建設完成直後の写真。ダム上流には満々と水を湛えていますが、下流の河原の砂が茶色に着色され、水量は現在よりもさらに少なかったようです。
Posted by AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん at 05:27│Comments(0)
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