2018年04月15日
浦川・五社神社を訪ねる③―賑賜記念碑
碑文は風化が激しく、一部読めない箇所もあったのですが、地元在住の伊東明書さんからいただいた資料により、その全文を読み取ることができました。
「賑賜記念碑 従二位男爵 野村素助」
「大正元年十月七日浦川村町區百三十二戸罹祝
融込災尤極惨状事聞 天朝特賜賑恤金三百円
聖恩優渥永不可諼也 慈建碑以為記念云
大正九年十二月 建之 町區民一同」
「祝融(しゅくゆう)」とは火の神のことですから、「祝融災」は火事のこと。「賑恤(しんじゅつ)金」とは被災者に対する見舞金の意味。「優渥(ゆうあく)」は「手厚い」の意味で、「諼」は「忘れる」ということですから、「不可諼」は「忘れないように」の意味です。