2017年11月18日
国登録文化財答申 高林家住宅と原田家住宅

国の文化審議会が17日、新たに登録有形文化財にするよう答申した県内の3カ所計10件の建造物のうち、浜松市東区の「高林家住宅」の5件と、焼津市にある「原田家住宅」の4件を紹介する。いずれも歴史的景観や造形が優れているとして、高い評価を受けた。
浜松市東区有玉南町の高林家は代々、有玉下村=当時=の庄屋を務め、村政に携わった。第14代当主の兵衛(ひょうえ)は、民芸運動の創始者の柳宗悦(やなぎむねよし)の支援者となったとされる。
答申された5件(主屋・隠居、田舎家、長屋門、蔵、給水塔)のうち、母屋にあたる主屋・隠居は1929年に建てられ、梁(はり)に曲がった木材を使い、意匠的に見せている。玄関に蝶(ちょう)をあしらったコート掛け金具、室内には漆塗りの天井など細部まで民芸調で整えられている。
田舎家は、民芸品を陳列して1931年に開館した日本最初の常設展示場「日本民藝(げい)美術館」だった。土間の玄関や床の間のある茶室など、往時の雰囲気をそのままに伝えている。
屋敷の出入り口である長屋門は1803年の建立。巨木に囲まれた屋敷の奥まった場所に構え、由緒ある旧家の雰囲気を漂わせている。(「中日新聞」より)
掛塚では旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)と靏谷家住宅主屋が国登録文化財に指定されています。立ち寄ってみたい場所が、また増えました。