2019年02月03日
北風の中を道草さんぽ⑧―カラスノエンドウ
田野、山麓の路傍に多く見るまめ科の野草で、茎は四角で葉は互生して羽状複葉で小葉は倒卵形で矢筈形のものが多い。初夏の頃、帯紅紫色の蝶形花を開き、莢形の実を残し、熟すると黒変し中に十数粒の種子を蔵す。小児はこれを煎りて食べる。
「食用部」全草
「食用法」若苗の頃全草を刈り取り、いったん茹でた物は汁の実に、味噌煮等によい。莢の出た頃全草を刈り取って適宜日乾したものは、煎って茶の代用にすることもできる。
こんなことが書かれていたのは、『復刻昭和20年8月食生活指針―敗戦を生き抜いた知恵』(静岡県作成、今村純子他解題執筆)の「からすのえんどう(ヤハズエンドウ)野豌豆」の項。つまり、カラスノエンドウ(烏野豌豆)の正式の和名は「ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)」で、「野豌豆」とは中国名のようです。
原産地はオリエントから地中海とのことですので、ずい分と長旅をして来たようです。莢の片方を千切って、草笛にしたことがあります。そうそう、若芽も柔らかい莢も、天ぷらにすると美味しいらしいですよ。