2018年12月17日
歌と劇でカネトの足跡 浜松市天竜区で公演

JR飯田線の前身、旧三信鉄道の建設で、命懸けの測量に携わったアイヌ民族の技師川村カネトの生涯を題材にした合唱劇「カネト」の公演が16日、沿線の浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館であった。三遠南信の住民有志が出演し、カネトの足跡を歌と劇で伝えた。
愛知県東三河で活動する合唱劇「カネト」をうたう合唱団をはじめ、長野県飯田市の飯田カネト合唱団、地元の佐久間小、浦川小児童らが出演した。
合唱劇は全27曲の1時間半だが、今回は1時間に短縮した舞台を披露。天竜川沿いの山深い渓谷で命の危険にさらされたり差別に遭ったりしたカネトが、アイヌ民族の誇りに懸けて困難な測量を成し遂げる姿を生き生きと表現した。
合唱劇は沿線各地で上演されている。カネト役の長笠原真さん(57)=愛知県新城市=は「浜松市中心部での公演を目指している。ステップになる舞台で、多くのお客さんが来てくれてありがたかった」と話した。(「中日新聞」より)