2018年10月21日

鳳来寺を訪ねる⑩―山頭火の句碑

「種田山頭火旅日記」の石碑 鳳来寺へは「昭和の芭蕉」とも称されている放浪の俳人、種田山頭火も訪れています。門前町にある石碑に「種田山頭火旅日記」の一節が刻まれています。

鳳来山へ。駅からお山まで一キロ、そこからお寺(本堂)まで一キロ。石段――その古風なのがよろしい――何千段、老杉しんしんと竝び立つてゐる、水音が絶えない、霧、折からの鐘聲もありがたかつた。
   昭和十四年四月廿二日の一節
        書 岡島良平


山頭火の句碑
山頭火の句碑
山頭火の句碑

 門前町に建てられている句碑には「青さ 大いなる御佛 おはす」「たたずめば 山氣しんしん せまる」「春雨の石佛みんな濡れたまふ 水音の千年万季ながるる」の3基が見られました。

 また、鳳来寺本堂前の田楽堂には、次のように書かれた板額が掲げられています。

田楽堂の板額トンネルいくつ
   おりたところが木の芽の雨
こゝからお山のさくらまんかい
たたずめば山氣しんしんせまる
春雨の石仏みんな濡れたまふ
石だんのぼりつくして
   ほつと水をいただく
人聲もなく散りしいて白椿(薬師院)
霧雨のお山は濡れてのぼる
お山しづくする真実不虚
山の青さ大いなる御佛おはす
水があふれて水が音たてゝ
          しづか
山霧のふかくも苔の花
ずんぶりぬれてならんで
    石佛たちは
水が龍となる頂ちかくも
水音の千年万年ながるゝ
石だん一だん一だんの水の音
霽れるよりお山のてふてふ

漂白の俳頭陀山頭火昭和十四年
四月廿二日当山に拝登して賦吟を貽せり
今茲五十年忌辰に値い之を録して奉納す 
   昭和六十三年十月十一日
      三河知多山頭火の会


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