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2017年04月30日

「水窪民俗資料館」で見る養蚕の歴史⑨―毛羽取機

繭毛羽取機 蚕が繭を作る時、先ず最初に足場となる糸を吐きます。この吐き糸量は全吐き糸量の約1%ですが、繭の外側に薄い真綿のように付着します。簇(まぶし)から外した繭には毛羽が残っていますので、繭同士が絡まってしまいます。

 ところが、これは生糸にはなりませんので、収繭後取り除く必要があります。これを行う機具が毛羽取機。

繭毛羽取機 「水窪民俗資料館」で撮った写真は、初期の手回し式の「毛羽取機」です。木箱の上面に、竹の棒を回転するようにした簡単な構造で「繭ころがし」とも呼ばれました。

 以前「龍山郷土文化保存伝習施設」で撮った写真は大型の機械。赤色のハンドルを両手で回すと、表面がザラザラしたゴムのローラーに毛羽が引っかかったようです。

 毛羽取りの前と後で不良繭を除く作業は人力。繭の色や形など、人間の目と手で品質検査がされたそうです。



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