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2017年04月22日

「水窪民俗資料館」で見る養蚕の歴史①―桑つみ

桑つみ 水窪町奥領家、ツキノワグマやニホンカモシカの剥製が出迎えてくれる「水窪民俗資料館」へは、水窪発電所の間の道を抜けて行きます。町内で出土した縄文式土器や西浦田楽に関する写真展示なども興味津々ですが、紹介したいのは「養蚕の歴史」 。かつての日本の田舎では、ごく普通に見られた作業や民具ですが、現在ではここで追想するしかありません。

つけぼうら 「桑畑に入って蚕の食べる桑を一葉づつつんでいる風景」の写真には、「背たけもある桑の木 つけぼうらを腰に 蚕は待っている」との説明が。そして、「つけぼうら」の展示には「蚕飼(かいこかい)は桑つみが大仕事である。蚕の大きさで桑をえらぶ。この『つけぼうら』は最も桑つみに使われる入れ物である」の説明。

 孵化したばかりの蟻蚕は、体長は2~3ミリほど。全身が黒い毛で覆われていることから、「毛蚕(けご)」とも呼ばれました。

毛蚕網 振り向けば、蚕棚に「毛蚕網(けごあみ)」の展示と解説が・・・。

 春は卵から幼虫となって桑を食べるようになる。このように籠ろじの上にのせて飼育していると体が大きくなって第1回の脱皮をする。これを一眠という。この網をかけると蚕は網の上にはい上がるのである。

 蚕の卵は、孵化の前日には全体が灰青色になり、幼虫が出てくるところが青白くなるのが合図だそうです。

 三木露風作詞、山田耕筰作曲の童謡『赤とんぼ』

 2 .山の畑の 桑の実を
   小籠に摘んだは まぼろしか

 こんな風景が、水窪でも見られたはずです。



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