
2019年03月17日
「下百古里の将軍杉」を訪ねる②―北遠の「箸立伝説」
日本人が箸を使うようになったのは、いつ頃からだったのでしょう?3世紀末に書かれたという『魏志倭人伝』によれば、当時の「邪馬台国」では箸を使わず手で飲食していると書かれています。2本で1膳の箸を使うようになったのは、仏教伝来の頃からではないか、と言われています。だとすれば、それは古くても6世紀中頃。しかも、食事の習慣としてではなく、仏教の作法として伝えられたものです。
主に仏事・神事に限って使われてた箸が、朝廷の食事作法として取り入れられ、それが一般にも広まっていきました。やがて、箸に始まり箸に終る箸文化が日本人の間に定着。家庭では自分用の箸を持ち、外食の際にも箸を持参するというマイ箸も、日本人ならではの習慣です。
ところが、昔は山に出かける時に、弁当は持って行っても箸は持って行かなかったそうです。だから、弁当を食べるときには、山の木で箸を作っていました。そして野外の食事で使った箸は、縁起上2つに折って捨てなければいけないという伝承があったそうです。
その理由を、神を迎える依り代として棒や木をたてる習俗の変化したものと考えられているようです。しかし、もしかしたら、挿し木によって杉を増やす造林方法を伝えたものと考えるのは・・・?多分、考え杉(過ぎ)でしょうね。
北遠の「箸立伝説」は、佐久間の「二本杉峠」、「船明の二本杉」とこの「下百古里の将軍杉」に残されています。
Posted by AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん at 05:20│Comments(0)
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