2018年11月17日

半田・常滑を訪ねる④―障子建具

ガラス戸 旧中埜半六邸の廊下と部屋との境には、障子紙ではなく板ガラスが嵌め込まれたガラス障子、ガラス戸が多く使われています。これらが、明治22年(1889)の建築当時のものであるかは不明ですが、ガラス障子とは言えアルミサッシではなく障子建具。

断面が台形になるように加工された桟 旧津倉家住宅では面取り格子や塵返しなどの技法が使われているのですが、旧中埜半六邸でも目につきやすい中段の横桟だけは、断面が台形になるように加工されています。正面から見れば同じ太さに見える桟ですが、真ん中だけは太くし、強度を高めたのでしょうか?

紐抜きのつや消しガラス 額縁障子には旧津倉家で見られるような紐抜きのつや消しガラスが嵌められているのですが、つや消し部分はサンドブラストによる擦りガラス。ガラスは建築当時のガラスではないようですが、建具は当時のものと考えることができます。

 紙を張った障子や襖では、室内をこれほどの明るさにすることはできません。板ガラスを多用するのは、どうやら当時の豪商たちが好んだ流行だったようです。

 【関連記事】半田・常滑を訪ねる①―旧中埜半六邸


同じカテゴリー(みんなと俱楽部 ⚓ 掛塚)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
半田・常滑を訪ねる④―障子建具
    コメント(0)