2018年12月10日
「七人の猟師」の言い伝え④―新切の「七人塚」

小山枯柴編著の「遠江の伝説」の中の「七人塚」とは、こんな話です。
大栗安字(あざ)新切にある。石を集めて塚としたものだ。神沢の石部刑部右衛門が通行の際、村の七人がこれを襲撃しようとして逆に悉く斬り殺された。その塚である。荒木三内と敵対した。刑部は郎党七人をして三内を襲わせたが、七人はかえって殺された。その塚だともいわれている。(磐田郡誌)
ここでも、「七人塚」に祀られたのは猟師ではありません。しかし、あまりにも近くに集中している「七人猟師」や「七人塚」には、きっと繋がりがあるはずです。
写真が、新切の「七人塚」です。石を組んだ室の中に、小さな社が納められています。地元の人の言った通りに向かった場所にありましたので、おそらく、これが「七人塚」。天竜川水系に多く残された「七人塚」伝説には、文化の共通性を感じます。