2017年08月24日
信州遠山郷を訪ねる⑩―ヤママユ
つまり、養蚕として飼われている蚕は、ミツバチなどと同じように家畜化された昆虫。「家蚕(かさん)」と呼ばれます。一方、ヤママユは在来、つまり野生の蚕ですので「野蚕(やさん)」と呼ばれ、「家蚕」が1500㍍ほども糸を吐くのに対して、前述のように600~700㍍と半分以下。
ただし、通常の蚕から得られる絹糸よりも光沢に優れ、よく伸び、織物にすれば丈夫でシワになりにくく、暖かく、手触りが良いとのこと。「天蚕糸」とも呼ばれ珍重されているのだそうです。その希少価値と併せて「繊維のダイヤモンド」と例えられています。