2017年07月15日
代官屋敷「江川邸」⑥―幕末期の銃と「角うち扁額」
江川邸には、シャープス銃と雷管式ゲベール銃が各1丁展示されていました。
展示されているシャープス銃と雷管式ゲベール銃が国産品なのか、あるいは伝来品なのかは不明ですが、種子島に火縄銃が伝来したのは天文12年(1543)とされ、戦国時代末期には国内に50万丁以上の火縄銃を所持していたとも言われ、当時世界最大の銃保有国。しかし、鎖国の影響もあり、銃の改良が進まず幕末を迎えていました。
「角」とは弓矢の的に当たる標的。銃の練習場は「角場」と呼ばれ、江川邸の裏山に造られました。展示の扁額は2枚とも「弘化二年乙巳正月二日」と記され西暦1845年。弓射(ゆみいり)儀礼と同じように催された時の「金的中」の奉納額と同様なものと考えられます。