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2018年02月05日

龍川森林軌道について②―文化・教育の向上を目指す

「軌道 帰列」 この会社というのが、定款に「相津尋常小学校の経営維持を扶くるを以って目的とする」とし、収益の四十パーセント余だったと思うが、地域の文化、教育の向上に向けるという株式会社とはいえ地域振興をめざした先駆的な事業じゃったんじゃよ。峰之沢鉱山の坑道に敷いてあったレールの軌道上を人力によりトロッコを引っ張るというものだった。このレール敷設にも基準があって多分鉱山用のそれを準用したものだったと思うよ。大正八年に会社を設立してすぐ仕事にかかり、終戦後の復興景気にささえられてトロッコを増やしたりレール敷設の延長をしたもんさ。(天竜市三区楽友会「森林軌道ものがたり」より)

 龍川森林軌道の定款に、「地域の文化、教育の向上」が謳われていたというのは驚きです。写真が、旧「相津尋常小学校」。写真「軌道 帰列」によれば、軌道は河内川に沿って造られた木道に敷設された場所が多いようです。

旧「相津尋常小学校」 レールは龍山の峰之沢鉱山のものを利用したとあり、鉱山の本格的な運営が始まったのは明治40年(1907)でしたので、「龍川森林軌道」の創業された大正8年(1919)までには、わずか12年。当時の人たちのバイタリティーを感じます。



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