
磐田市東平松の八幡神社境内に、「秌葉」と彫られた常夜燈があります。
「火+禾」の「秌」は、「禾+火」の「秋」の異体字。偏と旁の左右が入れ替わっただけで、意味も読みも同じです。
常夜燈は「大正四年十二月建設」と刻まれ、西暦1915年は102年前の建立。石製ではなく、天然の石に摸倣して造った、当時としてはハイカラなコンクリート製です。

一般的な「秋」ではなく、「秌」の字を使ったのにはどんな理由があったのでしょうか?
秋葉信仰は火伏せの信仰。「火」に対する強い警戒を込め、あえて「火」を強調した異体字の「秌」を使ったのかも知れません。