自然と歴史の中を歩く！

　【2009年5月20日】いつ崩れてもおかしくないほどの傷みよう―旧「花島小学校」の校舎は、現在「茶部屋（ちゃべや＝茶工場）」として使われています。中は、3部屋くらいの教室をつなげた感じ。何種類かの製茶の機械が動いています。

　「いい香りがしますね」と、靴を脱いで作業中の教室に入らせてもらいました。「春野のお茶は香りが高いらしいね。他所のお茶じゃあ、こうはいかないらしい」。窓ガラスは割れ、床も柱も傾き･･･。

　見上げれば、天井板が剥がれ、屋根裏が見えている箇所もあります。傾いた教室は、まるで「ビックリハウス」。危険な感じさえします。

　思い切って「相当傷みが進んでますね？」と聞いてみました。「もう、今年限りかな」「やめちゃうんですか？」「雨も漏るし」「補修は効かないんですか？」「基礎から崩れ始めてるからね」「でも、ホントは続けたいんでしょう？」「･･･」。

　「作業中、お邪魔しました。帰ります」と声をかけると、手を動かしたままで、「また、寄りなよ」との応え。質問には答えてくれませんでしたが、「懐かしい学校の教室での製茶作業を続けたい」が本音だってことぐらい、誰にでも分かりますよね？