2019年09月03日
2019年、富幕山からの秋の便り①―ヒオウギ
「富幕山からの秋の便り」と言いながら、最初に紹介するのは夏の花。オレンジ色の花を咲かせるアヤメ科のヒオウギです。ヒオウギの名は、葉が貴族が使った檜扇(ひおうぎ)のように何枚も重なっているところから。
園芸種のように思われているヒオウギは、もともと山野に自生する多年草。すでに、花は終わりの時季を迎え、実が出来かけています。緑色の実が熟すと、中から真っ黒な種が。
居明かして 君をば待たむ ぬばたまの わが黒髪に 霜はふれども(作者未詳 万葉集巻2-89)
歌の意味は「あなたがいらっしゃるまで夜通しお待ちしています。たとえ、私の黒髪に霜が降りて白くなるまででも」。
・・・などと言われてみたかったですね?一生に一度ぐらい・・・。