2018年05月09日
懐山集落の「二宮尊徳先生幼時之像」
新茶の季節を迎えた懐山集落は、西南に向いた山の斜面に茶畑が広がり、文字通り山懐に抱かれたような地形です。
車を停めた旧長沢小学校懐山分校跡と思われる場所には、ツツジの花に囲まれて「二宮尊徳先生幼時之像」が立っています。コンクリート台座の上に道路を背にして立ち、珍しくブロンズ製の金次郎像です。
横に回れば金属プレートが2枚―そこに、その経緯が書かれていました。「寄贈者 大阪 大桑甚策 昭和十二年二月」。そしてその左には「昭和17年 太平洋戦争に供出し、コンクリート製になる。 平成15年3月30日 再び建立 懐山自治会」。
初代金次郎像は昭和12年(1937)に建てられ、5年後の同17年(1942)に供出。2代目はコンクリート製だったのですが、平成15年(2003)に再びかつての姿に戻していたのです。もう2度と戦争に駆り出されないことを願っています。