2017年07月08日
天竜材の利用促進へ 都内で「お見合い」開催

天竜材の利用促進に取り組む浜松市は、地元業者と、大都市圏を拠点に全国展開する企業との連携支援に乗り出す。第一歩として4日、東京都内で20社余りを招き、「サロン」と銘打った業者と企業のお見合いの場を設けた。市林業振興課の袴田雄三課長は「地元業者が強みをアピールして、参加者の関心を高めた」と早速、手応えをつかんだようだ。
サロンを企画したのは「他の自治体と比べ、浜松は企業連携が遅れている」(同課)との危機感から。2020年東京五輪の会場造りに天竜材を使ってもらおうと、市長がゼネコンにトップセールスを重ねてきたが、他の業界へのアプローチは後手に回っていた。
かつて栄えた林業で天竜区を再び活気づけようと、市が本腰を入れたのは7年前。全国に先駆け、森林管理の国際基準を満たすFSC認証の取得を進めた。これを足掛かりに、認証材を使った新たな事業モデルを構築しようと、地元業者らと官民の組織をつくり、足並みをそろえる。
取り組みは「林業成長産業化地域」として国に認められ、本年度から5年間、補助金を受けられることになった。3月には、国土強靱(きょうじん)化(レジリエンス)基本計画を支援する団体が、林業振興と防災を両立する活動を表彰する「グリーンレジリエンス(GR)大賞」で、最高位のグランプリを受賞した。
しかし、他の木材産地との差別化は思うように進んでいない。関係者を悩ませるのは、FSC認証材とGRの知名度の低さ。浜松地域の取り組みが評価されても、肝心の「環境に配慮した木材」が企業にアピールできていなかった。
「使ってもらわないと宝の持ち腐れになる」と袴田課長。今回のサロン開催に当たり、昨年10月にGRを目的に連携協定を結んだ三井住友海上火災保険から会場の提供、招待企業の紹介を受けた。
環境保護意識の高い企業にサロンへの参加を呼び掛けた。代表格はスターバックスコーヒージャパン(東京)。店の内装に地元産材を使ったり、FSC認証材で作られた紙カップや紙袋を提供しているからだ。
他にも、自動車メーカーやコンビニ大手が集まった。袴田課長は「認証材の消費を加速化させたいので、何としても大手企業とのマッチングを成功させたい」と意欲を燃やす。(「中日新聞」より)
九州の福岡・大分両県で発生した水害現場の映像を見て、森林管理の大切さを今さらながらに感じました。山の管理を林業家だけに押し付けていてはいけません。自然災害を防ぐ意味でも、国を挙げての林業サポートが必要です。
Posted by AKG(秋葉観光ガイド)の斉藤さん at 05:53│Comments(0)
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