秋葉街道「大野宿」を歩く⑳―出桁造と千本格子
旧旅籠「萬喜」の家屋は明治10年(1877)築とのこと。家の特徴は、千本格子と出桁造りの軒。いかにも、商家らしい造りです。
建築された時代は、明治、大正と昭和初期とに分かれるのかも知れませんが、「大野宿」には同じような建物が多く残り、それが趣きのあるレトロ感を醸し出しています。
2階の軒が低いのは、2階は天井が低い倉庫として使用されていたため。もしかしたら、蚕を飼う養蚕の間として活用されていたのかも知れません。
大野で養蚕が盛んだったのには、桑が多く自生したからとのこと。アサ(麻)がクワ科であるため、「麻生野(おうの)」と名づけられ、大野(おおの)に転訛したとする説もあります。
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